TOEIC760点の友人がDuolingo English Testを受けてみた
TOEIC(※)で高得点をとれる人がDuoingo English Testを受験したら、どのくらいのスコアが取れるのだろう…?
みなさんも気になりませんか?
TOEICは日本国内での英語能力証明として広く用いられており、日本の英語学習者の多くが受験を経験したことがあるのではないかと思います。
一方のDuolingo English Testは、2016年にスタートした比較的新しい試験です。
しかしながら、すでに世界5,000校以上の教育機関によって導入されており、今後さらに普及していくことが予想されます。
ここで気になるのが、日本で知名度のあるTOEICと、世界で広がりつつあるDuolingo English Testの違いではないでしょうか。
そこで今回は、TOEIC760点を取った私の友人がDuolingo English Testを受験した際の実体験を紹介していきます!
※今回のTOEICとは「TOEIC® Listening & Reading Test」のことです。
TOEICとDuolingo English Testの違い
TOEIC
TOEICは、日常生活やビジネスシーンでの英語力を測る試験です。
- 問題数:200問(リスニング100問・リーディング100問)
- 制限時間:2時間(リスニング45分・リーディング75分)
- 試験方法:マークシート
- 結果:990点満点(リスニング495点満点・リーディング495点満点)
- 受験料:7,810円(税込)
Duolingo English Test
Duolingo English Testは世界5,000校以上の教育機関(スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ハーバード大学など)で英語能力証明として使用できる英語能力判定試験です。
- 問題数:不明(全19種類の問題が出題される)
- 制限時間:約1時間(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)
- 試験方法:オンライン
- 結果:160点満点
- 受験料:$65(約1万円)
Duolingo English Testについての詳細は下記の記事をご覧ください。
TOEICは2技能(リスニング・リーディング)、Duolingo English Testは4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)を測る試験となっており、求められる英語能力が違います。
また、制限時間や試験方法なども大きく異なるのがわかりますね。
友人の英語力
今回紹介する友人の英語に関する情報はこんな感じです!
- TOEIC760点(2022年取得)
- 仕事で英語はほとんど使わない。
- 簡単な英会話であれば何とか対応できるが、長く難しい話をされると対応できない。
TOEIC760点の英語力
TOEIC760点の英語力は、外国語の習得レベルを表すCEFRではB1〜B2のレベルに該当します。
ただし、今回のTOEICは「TOEIC® Listening & Reading Test」のことですので、リスニング・リーディングに関してはB1〜B2であるということになります。
TOEIC公式が出している、「TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」では760点は下記のように記載されています。(730点欄を参考)
- 通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。
- 話題が特定分野にわたっても、対応できる力を持っている。
- 業務上も大きな支障はない。
- 正確さと流暢さに個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない。
TOEIC公式が出しているレベル別評価の一覧表はこちらです。
リスニング、リーディングのスコアごとに記載されています。
Duolingo English Test受験前のスコア予想
友人のTOEICの点数から、Duolingo English Tesでどのくらいのスコアを取得できるか予想してみました。
TOEIC760点はCEFRレベルだとB1〜B2ですので、単純に下記の表を参考にするとDuolingo English Testでは90〜100くらいでしょうか。
ただし、TOEICはリスニングとリーディングのみの試験であり、ライティング・スピーキングに関しては今回のTOEICの点数からはなんとも言えません。
また、友人はこれまでライティング・スピーキングの対策をしたことがない上に、TOEIC760点を取得してからも英語にはほとんど触れていないようでした。
これらの点がDuolingo English Testのスコアにどこまで影響するのかというのは、なかなか予想がつきませんでした。
Duolingo English Test受験結果
友人のDuolingo English Testのスコアは65点でした。
Duolingo English Testのスコアについては下記記事で説明しているのでご覧ください。
TOEICの勉強が活かせたと思われるのは、「Comprehension:読んで聞く能力」の問題です。
TOEICでリスニング・リーディングを勉強していたのもあってか、最も点数を取ることができています。
他にも「Literacy:読んで書く能力」の問題ではリーディング、「Conversation:聞いて話す能力」ではリスニングの能力が必要になってくるので、TOEICの勉強が活かされているのではないでしょうか。
しかし「Production:書いて話す能力」については、TOEICで全く触れてこなかったライティング・スピーキングの能力なので最も点数が低い結果となりました。
Duolingo English Testを受験した感想
Duolingo English Testを受験した感想を、友人に聞いてみました!
試験開始まで
【友人】
試験開始までにつまづくことはなかったですよ。
5分くらいで事前準備はできたと思います。
画面に表示される手順に沿って、本人確認やアプリのダウンロードなどをしました。
試験中
【友人】
Duolingo English Testは受験者のレベルに合わせて問題レベルが変わるので、中学生でもわかるような問題が出てきた時はスコアが低いんだろうなと感じました。
また、特に難しいと感じた問題が3つありました。
①Write/Speak about the photo
見たものを説明するというのが全然できなかったです。
英文を読む・聞くことはできても、自分で書く・話すことは全然別なんだということを痛感しました。
②Listen, then speak
聞かれていることに対して、時間内に英語でまとめて話すということが全然できませんでした。
③Interactive Writing
問われていることに対して、構成を考えて記述する必要がありました。
しかし、英語でどうやって構成立てて記述すればいいのか、知識がそもそもありませんでした。
それに加えて、単語力が圧倒的に不足していることに途中から泣きそうになりました…。
上記3点から、「Production:書いて話す能力」のスコアが絶望的に低い理由がわかると思います。
Duolingo English Testの問題を知らない方は、下記の記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
試験後
【友人】
本当に48時間以内に結果が届きました!
TOEICは結果がわかるまで約40日かかるので、それに比べるとめちゃくちゃはやい。
TOEFLやIELTSと比べてもめちゃくちゃはやいです。
TOEIC受験者にDuolingo English Testはおすすめ?
TOEIC受験者にDuolingo English Testはおすすめか、友人に聞いてみました!
【友人】
おすすめです!
TOEIC受験でも勉強の仕方によっては4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)を身につけられるとは思いますが、TOEICの点数は高いけど英語が話せないという方が多いのも事実ですよね…。
ですので、TOEIC受験者も一度はDuolingo English Testのような4技能試験を受けてみて、自分の英語力を確認することをおすすめします!
TOEIC受験者が次にDuolingo English Test対策をするなら?
TOEICを勉強している人が、次にDuolingo English Test対策をする際のおすすめの方法を3つご紹介します。
これは、大前提としてTOEICである程度のスコア(700点以上)が取れる方に最適な対策方法となります。
- Duolingo English Testの練習問題を解きまくる
- エッセイなどを書いてライティング強化
- オンライン英会話でスピーキング強化
Duolingo English Testの練習問題を解きまくる
TOEICを受験するにあたって、リーディング・リスニングは勉強されてきたと思いますので、ライティング・スピーキングが弱点の方が多いはずです。
今回の私の友人もそうでした。
また、Duolingo English TestではTOEICと異なる問題形式に慣れることが必須です。
Duolingo English Testの練習問題を解くことで、ライティング・スピーキング練習ができますし、問題形式にも慣れることができます。
練習問題を解く際のおすすめ方法は2つあります。
①Duolingo English Test公式の無料練習問題
Duolingo English Test公式ホームページでは、無料の練習問題に挑戦できます。
時間は本番より短い45分ですが、問題形式は本番と同様です。
練習問題では、予想スコアを確認することもできます。
ただし、自分の解答を見直すことはできません。
②Duolingo English Test対策Webアプリ「DET Bridge」
日本語解説付きのDuolingo English Test対策Webアプリです。
模擬試験はありませんが、問題パート別で練習問題を解くことができます。
1問の制限時間は本番と同じ時間となっており、本番と同じスピード感で学習することができます。
エッセイなどを書いてライティング強化
ライティング問題について強い苦手意識のある方は、Duolingo English Test問題のWrite About the Photo(画像について説明する問題)から練習してみてください。
2〜3文の英文を作ることから始めていきましょう。
苦手意識があまりない方は、実際に問題を解いて添削をしてもらうことも有効です。
DET BridgeにはAI添削機能があり、類似問題を解きつつ自分が書いた英文を添削してもらうこともできます。
オンライン英会話でスピーキング強化
Duolingo English Testではスピーキング能力も重要になります。
英語を話すことに慣れる必要があるので、オンライン英会話でスピーキングの練習をすることがおすすめです。
私自身もDuolingo English Test対策のためにDMM英会話を使っていますが、Native Campなどの他のオンライン英会話でも問題ないでしょう。
まとめ
今回の記事では、TOEICで760点を取った友人がDuolingo English Testを受験した際の実体験を紹介しました!
私の友人は、特にトラブルなくオンライン試験に臨めたようでした。
試験後も48時間以内に結果を受け取ることができ、Duolingo English Testの手軽さを体験できたのではないでしょうか。
その一方で、TOEICにはなかったライティング・スピーキングの部分でつまずいてしまい、Duolingo English Testでは思うように点数が取れない結果となりました…。
しかし、TOEICである程度のスコアが取れる方なら、ライティング・スピーキングという弱点を克服することで、点数を伸ばしていくことは可能です!
是非、最後に紹介した対策方法を参考にして、Duolingo English Testに挑戦してみてくださいね!
下記の記事ではDuolingo English Test受験者にインタビューしたことをまとめています。
合わせてご覧ください!