Duolingo English Testの難易度調査:TOEFL・IELTSと比較してみた
「Duolingo English Testって、どのくらい難しいのだろう…?」
Duolingo English Testの受験を検討している、もしくは受験を控えている方にとって、Duolingo English Testの難易度は気になるところですよね。
2016年に英語学習アプリ「Duolingo」の開発会社から誕生したDuolingo English Testですが、その歴史はまだ浅く、ネット上の情報もまだまだ少ないのが現状です。
そこで今回は、Duolingo English Testと同じく4技能が試験範囲であるTOEFL・IELTSを比較し、Duolingo English Testの難易度調査をしました。
各試験の「試験時間」「パッセージ量(文章量)」「ライティング量」の違いについて、詳しく解説していきます!
Duolingo English Test対策はこちら
受験の目的は?違いはある?
Duolingo English Test・TOEFL・IELTSは、どれも英語能力判定試験です。
海外留学、大学入試などで必要になる英語力の証明のために受験されることが多い試験になっています。
Duolingo English Test
Duolingo English Testは、2016年に英語学習アプリ「Duolingo」の開発会社によって開始された英語能力判定試験です。
TOEFLやIELTSに比べて受験費用が圧倒的に安いうえ、24時間オンライン受験が可能など、これまでの英語能力判定試験にはない手軽さが話題となっています。
また、すでに世界5,000校以上の教育機関(スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ハーバード大学など)で導入されており、今注目の英語能力判定試験と言えるでしょう。
TOEFL iBT
TOEFLは、Test Of English as a Foreign Languageの略称で、英語4技能(リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング)を測定する試験です。
その名のとおり、英語を母語としない人々のための英語能力判定試験として、アメリカで誕生しました。
TOEFL iBTは、主に英語圏への留学や移住などの際の英語力証明を目的として利用されており、160カ国以上の12,000を超える教育機関などで幅広く採用されています。
IELTS
IELTSは、International English Language Testing Systemの略称で、TOEFLと同じく英語4技能を総合的に測定する試験としてイギリスで誕生しました。
主に留学の際の英語力証明や、海外移住の申請のために利用されています。
IELTSは140ヵ国以上、11,000以上の大学や機関によって認定されており、TOEFL同様、国際的に知名度の高い試験です。
TOEFL・IELTSは発祥地の違いにより、TOEFLは北米で、IELTSは欧州で多く用いられる傾向があります。
下記の記事ではDuolingo English Test受験者にインタビューしたことをまとめています。
合わせてご覧ください。
試験時間に違いはある?
Duolingo English Test・TOEFL・IELTSの試験時間を比較すると、Duolingo English Testの試験時間が圧倒的に短くなっています。
Duolingo English Test
試験時間は約60分です。
リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの英語4技能を組み合わせた問題で構成されています。
- Literacy(読んで書く能力)
- Comprehension(聞いて読む能力)
- Production(書いて話す能力)
- Conversation(話して聞く能力)
TOEFL
試験時間は約120分です。
リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングが全て通しで行われます。
会場受験と自宅受験で、試験時間に違いはありません。
- リーディング(試験時間:35分)
- リスニング(試験時間:36分)
- スピーキング(試験時間:16分)
- ライティング(試験時間:29分)
IELTS
試験時間の合計は、約160分です。
リーディング、リスニング、ライティングの試験時間は約2時間40分、スピーキングの試験時間は約10〜15分となっています。
ペーパー版
- リーディング(試験時間:60分)
- リスニング(試験時間:40分※)
- スピーキング(試験時間:11~14分)
- ライティング(試験時間:60分)
コンピューター版
- リーディング(試験時間:60分)
- リスニング(試験時間:30分※)
- スピーキング(試験時間:11~14分)
- ライティング(試験時間:60分)
※ペーパー版・コンピューター版でそれぞれ所要時間は同じですが、ペーパー版の「リスニング」のみ、転記するための時間として10分確保されています。
試験時間による難易度
Duolingo English Testの試験時間は、TOEFL・IELTSと比べると半分以下と大きな違いがありますが、それによって難易度に大きな影響があるとは言えません。
Duolingo English Testは、60分という短い試験時間のなかでより正確に問題を解き進める必要があり、TOEFL・IELTSよりも高い集中力が求められます。
TOEFL・IELTSの場合は試験時間が長い分、Duolingo English Testよりも持続的な集中力が必要となるでしょう。
そのため、各試験によって試験対策方法は変わってきますが、試験時間の長い・短いによって試験の難易度が大きく違うということはありません。
Duolingo English Testを受験する方は、類似問題を解きながらの対策をおすすめしています。
下記の記事で紹介しているので合わせてご覧ください。
問題比較
リーディングの読解量
Duolingo English Test・TOEFL・IELTSのリーディング問題で明らかに違うのは、1つのパッセージ(文章)に含まれる単語数です。
Duolingo English Test
Duolingo English Testでは、最も長いパッセージでも単語数は140単語程度です。(Interactive Reading)
Interective Readingは、1パッセージあたり6つの問題を7分または8分で解答するリーディング問題です。
Duolingo English Testでは2つのパッセージが連続して出題されるため、合計12問に解答する必要があります。
英文読解と見直し時間を考えると、1問1分が解答時間の目安です。
解答方法には、「選択肢を選ぶ」ものと、「質問の解答に該当する箇所をハイライトする」の2タイプがあります。
TOEFL iBT
TOEFL iBTテストのリーディング問題では、2つのパッセージ(各700単語程度)を読み、各10問の設問に解答します。
リーディングの試験時間は35分で、1パッセージ(10問)にかけられる時間は約17分です。
パッセージを読む時間も必要なので、1問1分が解答時間の目安となります。
下記の1パッセージの目安画像を見てみると、Duolingo English Testに比べて単語数が大幅に増えているのがわかります。
IELTS
IELTSのリーディング問題では、3つのパッセージ(各800単語程度、合計2,150〜2,750単語)を読み、1パッセージにつき13〜14問の設問に答えます。
リーディングの試験時間は60分ですので、1パッセージ13〜14問にかけられる時間は20分程度です。
パッセージを読む時間も必要なので、こちらもTOEFLと同様、1問1分が解答時間の目安となるでしょう。
ただし、IELTSではリーディング問題で選択問題以外の形式が出題される特徴があり、
TOEFLよりもさらに柔軟性が求められる試験になっています。
下記が、IELTSの1パッセージの目安画像です。
パッセージ語数による難易度
一見すると、Dulingo English Testのリーディング問題は単語数が少ないため簡単そうですが、パッセージ語数によってTOEFL・IELTSとの難易度に大きな違いがあるとは言えません。
なぜならDulingo English Testの場合は、英文読解とその問題6つの解答を約7分で行わなければいけないため、短時間で英文を理解する能力が求められるからです。
それに比べて、TOEFL・IELTSは単語数は多いものの、Dulingo English Testよりも1問にかけられる時間は多くなっています。
そのため、受験者によっては時間に少し余裕のあるTOEFL・IELTSの方が難易度が低いと感じる場合もあるでしょう。
逆に速読力に自信のある方にとっては、単語数の少ないDuolingo English Testの方が高得点を狙えるかもしれません!
ライティング問題
Duolingo English Test・TOEFL・IELTSのライティング問題では、打ち込む単語数と試験時間に違いがあります。
Duolingo English Test
Write About the Photo
画面に表示された1枚の写真について英語で記述する問題です。
1問あたりの解答時間は1分です。
最低でも20単語以上、ハイスコアを目指すなら30単語以上書くことを目指しましょう。
Writing Sample
数センテンスで提示される質問に対して、文字を打ち込んで解答する問題です。
解答時間は5分です。
ハイスコアを目指すなら130単語程度書くことを目標にしましょう。
Interactive Writing
ステップ1:数センテンスで提示される質問に対して、自分の考えを5分以内に記述します。(目標文字数:130単語)
ステップ2:ステップ1での解答に関連する質問が与えられ、3分以内に記述します。(目標文字数:80単語)
TOEFL
パート1:Integrated task (統合型問題)
TOEFLのライティングパート1では、アカデミックなトピックについての文章を読んだ後、同じ話題についての講義を聞いて、その要約を書くことが求められます。
ライティングの問題に分類していますが、リーディング・リスニング・ライティングの3技能が試される統合型の試験となっており、ポイントをメモすることも重要になるでしょう。
制限時間は20分で、文字数は150〜225単語と指定されています。
しかし、TOEFLライティングでは文字数を多く書く方が有利ですので、225単語を目指すといいでしょう。
パート2:Academic Discussion task
あるトピックに対して2〜3人の生徒の意見をもとに、教授の質問に答えながら自分の意見を述べることが求められます。
先に読んだ2〜3人の生徒の意見のどちらに自分が立つのかを選び、その理由を1〜2つほど簡潔に述べましょう。
制限時間は10分で、文字数は100単語以上、150単語程度が理想的です。
IELTS
タスク1:ジェネラルトレーニング+アカデミックモジュール
ジェネラルトレーニングは日常に即した内容の試験となっており、手紙を書く課題が与えられます。
文字数は最低150単語で、明確に決まってはいませんが上限は180単語が目安です。
アカデミックモジュールでは、その名の通り「アカデミック(学術的)」な文章が求められます。
文字数は最低250単語以上で、こちらも明確に決まってはいませんが上限は280単語が目安です。
タスク2
タスク2では、与えられた設問に対して「賛成か反対か」や「利点と欠点」についてなど、エッセイ形式で解答する問題です。
使用する単語や表現は、アカデミック(学術的)なものである必要があります。
規定は250単語以上で、時間制限はタスク1と2合わせて60分です。
スコア配分が1よりも2の方が多いので、タスク1は20分、タスク2は40分とするのがよいでしょう。
ライティング比較からの難易度
Duolingo English Test・TOEFL・IELTSのライティング問題を比較した結果、明らかな難易度の違いはないと考えられます。
Duolingo English Testは、求められる単語数は少ないものの、短い時間でライティングしなければなりません。
一方、TOEFL・IELTSのライティング試験時間はDuolingo English Testよりも長く、その分求められる単語数は多くなります。
下記の記事ではDuolingo English Testのライティング問題を攻略するためのポイントを紹介しているので合わせてご覧ください!
結論
Duolingo English Test・TOEFL・IELTSの試験時間を比較すると、Duolingo English Testが60分と圧倒的に短時間でした。
しかし、Duolingo English TestがTOEFL・IELTSよりもスピードと正確性を求められることを考えると、総合的には各試験の難易度は同等程度と言えます。
パッセージ量(文章量)・ライティング量に関しても、試験時間や単語数に違いがあるものの、各試験の難易度に大きな違いはないと考えられます。
ただし、それぞれの試験の難易度の感じ方は、受験者によって変わってくるでしょう。
またDuolingo English Testの場合は、受験者のレベルに応じて問題が変わるので、「難しかった…!」と感じた人の方が、実はスコアが高かったりすることもあります!
今回、Duolingo English Test・TOEFL・IELTSの難易度を比較した結果、各試験の難易度に大きな違いはありませんでしたが、Duolingo English Testには試験時間の短さのほかにも、受験費用が$65(約1万円)とTOEFL・IELTSと比べて安いといった違いがあります。
Duolingo English Testの何度でも受験しやすいという点は、目標スコアを目指す上で大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
今回の記事では、Duolingo English TestとTOEFL・IELTSを比較し、Duolingo English Testの難易度調査をしました!
2016年に誕生したばかりのDuolingo English Testですが、その手軽さだけではなく、実用性も兼ね備えた試験として今後さらに普及していくことが期待されます。
今回はDuolingo English Testのリーディング・ライティングについて詳しく解説しましたが、リスニング・スピーキングについてさらに読みたいと思った方は、メールまたはInstagramのDMでお問い合わせください!
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下記の記事ではDuolingo English Test対策アプリ「DET Bridge」の紹介をしているので気になる方は合わせてご覧ください。